HbA1cとは?
HbA1cとは?
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは、健康診断の基本検査項目の一つで、ヘモグロビンにブドウ糖が結合した割合を示すもの。
糖尿病の評価を行う上で重要な指標となります。
食事をした後、ご飯やパンなどの糖質はブドウ糖に分解され、血液の中を流れます。
そのブドウ糖と血液の中を流れるヘモグロビンというたんぱく質とくっつき、糖化ヘモグロビン(HbA1c)となります。
血糖値が高い(血液中のブドウ糖が多い)ほどヘモグロビンに結合する量が多くなるため、HbA1cも上昇していくのです。
そして、赤血球の寿命は約120日と言われており、ヘモグロビンはブドウ糖が結合すると寿命が尽きるまでその状態を維持します。
こうした背景から、HbA1cは過去1~2ヶ月の平均的な血糖状態を知ることができます。
HbA1cが上昇していくと、
正常値 → 正常高値 → 糖尿病予備軍(境界型)→ 糖尿病
と進行していきます。
糖尿病になると食事や運動だけでは、なかなかHbA1cの数値が下がらなくなってしまうんです。
最悪の場合、糖尿病の悪化、合併症のリスクも高まってしまいます。
糖尿病の初期は症状を感じづらいため、症状が出るとすでに進行しているケースがほとんどです。
糖尿病と診断されて3年を経過すると、だんだん悪い方向へ進んでしまいます。
指標を確認して数値が高めに出ている場合は、まだ大丈夫だと思わずこれからのためにもしっかり予防・対策をしましょう。
HbA1cを下げるために行うべきことも記載していますので、ぜひ読んでいただけると幸いです。
HbA1cの指標
年齢や性別によって正常値は変動していきますが、おおむね「5.6%未満」が正常値の範囲内だといえます。
すでに糖尿病と診断されている方の場合は、重篤な合併症の発症リスクを抑えるために、HbA1c値を「7.0%未満」を目標にしていく必要があります。
HbA1cを下げるためには
①食物繊維を積極的に摂る
食物繊維には、糖の吸収をおだやかにする働きがあります。
これが血糖値の急激な上昇(血糖値スパイク)を抑えることにつながるため、食物繊維を多く含む野菜や海藻類は積極的に摂るようにしましょう。
また、食べるタイミングも大切です。
食物繊維を食事の一番最初に食べることで、血糖値の上昇をおだやかにするだけでなく、満腹感も得られ、食べ過ぎ防止になります。
食物繊維を多く含むものの中で特におすすめなのは「イヌリン」という健康成分です。
「イヌリン」とは、菊芋やごぼうなどに含まれている水溶性食物繊維の一種で、余分な糖質を包み込んで、そのまま排出してくれます。
その結果、血糖値の上昇をおだやかにしてくれるんです。
この働きがあるからこそ、食事の一番最初に摂りこんでおくと効果を発揮します。
②食事の間隔をきちんと空ける
1日3食、規則正しく食べることはもちろん大切ですが、食事の間隔も気をつけましょう。
食事の間隔が短すぎると短時間でインスリンが必要になります。
すると、インスリンが十分に発揮できないため、血糖コントロールがうまくいかなくなります。
糖尿病を患っている方は特にインスリンが不足してしまうため、より高血糖を助長してしまうのです。
理想的な食事の間隔として、食べ物の消化時間を考慮して、4〜5時間は空けておくのが理想です。
③運動を習慣化させる
運動を行うことで、体内の糖を効率よく利用でき、血糖値を下げてくれる働きがあります。
さらにインスリンも効きやすくなるため、運動は少しでも行うことが大切です。
特に有酸素運動、レジスタンス運動(スクワットや腕立て伏せなどの筋肉に負荷をかける運動)がおすすめ。
運動する時間が取れない方は、階段を使用したり通勤時やお出かけの際は最寄駅より1駅前に降りて歩くなど、日常生活でできることをやってみましょう。
こまめに動くことでも変わってきます。
④睡眠不足を解消する
糖尿病治療には、食事療法、運動療法がメジャーですが、不眠を解消させることも大切。
睡眠の質が低下したり、睡眠時間が少なくなってしまうと、インスリンの働きが弱くなる、食欲増進ホルモンの分泌が増えて食べ過ぎてしまうなど、糖尿病の発症や悪化につながることが分かっています。
食事や運動に気を使っているけど思うように血糖値が下がらない、という方は日ごろの睡眠習慣を振り返ってみるといいでしょう。
⑤サプリメントを活用する
食事や運動などを見直しているけど心もとない、もっとしっかり対策をしたい!という方におすすめなのが、サプリメントです。
血糖値対策に特化した成分がしっかり含まれていたり、食事では摂れない栄養も摂りやすいこともあって、サプリメントで対策をしている方は年々増えてきています。
中でも、食後の上昇をおだやかにしてくれるサプリメントがおすすめです。