「サプリメント」と「健康食品」の違い
明確な定義はない
サプリメントと健康食品の間には、行政的に明確な定義がないとされています。
一般的に健康食品とは、健康の保持増進に関する食品全般を指し、サプリメントは特定の成分が凝縮された錠剤やカプセル形状の製品を指します。
ただ、日本では菓子や飲料、医薬品と類似した錠剤・カプセルなどもサプリメントと呼ばれることがあり、明確な定義がありません。
一方アメリカでは、Dietary Supplementとして、従来の食品や医薬品とは異なるカテゴリーの商品で、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、ハーブなどの成分を含んだ、通常の食品と紛らわしくない形状のものと定義されています。
健康食品の分類について
特定保健用食品
特定保健用食品とは、体の生理学的機能などに影響を与える保健機能成分(関与成分)を含み、その摂取により特定の保健の目的(おなかの調子を整える、コレステロールの吸収を抑えるなど)が期待できる表示ができる食品です。
特定保健用食品として販売するには、食品ごとに食品の有効性や安全性について国の審査を受け、許可を得なければなりません。
許可を受けたものに関しては、許可マークが付けられます。
栄養機能食品
栄養機能食品とは、特定の栄養成分の補給のために、栄養成分の機能を表示した食品です。
必要な栄養成分を食事だけでは十分に摂りきれない場合などに摂取することで、体の成長、発達、健康の維持に必要な栄養成分の補給や保管を目的にした製品です。
12種類のビタミンと5種類のミネラルの含有量が、国の定める基準を満たしている場合は、審査を受けなくても販売することができます。
ただし、特定保健用食品のように特定の効果効能があるかのような表現はできず、栄養成分の持つ機能のみの表示に限られています。
<機能表示できる栄養成分>
- 脂肪酸(1種類):n-3系脂肪酸
- ミネラル(6種類):亜鉛、カリウム、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム
- ビタミン(13種類):ビタミンA、B1、B2、B6、B12、C、D、E、K、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸
<表示例>
- ビタミンE:ビタミンEは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素です。
- カリウム:カリウムは、正常な血圧を保つのに必要な栄養素です。
機能性表示食品
機能性表示食品とは、科学的根拠に基づいた特定の保健の目的が期待できる機能性を表示した食品で、事業者の責任で情報が提供されます。
ただし、特定保健用食品とは異なり、消費者庁の個別の審査を受けた食品ではありません。
食品の安全性や機能性についての情報を、販売前に消費者庁に届出されることで機能性表示食品として販売することができます。
特定保健用食品でなくても、機能性が認められるのもであれば、どのように機能するかを表示することが可能です。
すべて特定の機能が表示されているものではありますが、あくまでも食品であるため、病気の治療や予防を目的としたものではありません。
日頃の食生活にも気を付けながら飲用しましょう。